Pacer 7.3     ペイサー7.3

初めて自分の艇を持ったのは、ヤマハシーホッパーでした。ヤマハでヨットの仕事をしていた頃に琵琶湖で乗っていました。次に友人3名で共同所有したのが木製のドラゴンクラスでした。

ヨットの販売を仕事にしているからにはヨットオーナーの気持ちを解るために自艇を持つべきだという思いがありました。そして9年ほど前に広島で巡り合ったペーサー7.3という艇を手に入れました。

ニュージーランド製のアランライト設計のトレーラーセーラーです。広島からまず岡山まで2日ほどで回航し、艇の整備を済ませて、トラック積みで西宮に持ち込みました。以来、少しづつ改造や整備を続けてデイセーリングを楽しんできました。


広島の沖ノ島マリーナで初めて見た時の写真や、回航時に御手洗港での係留、岡山での整備、センターボードのダメージ、西宮での初セーリングなど、雑多な写真集です。岡山ではセンターボードの交換やコパコートの塗布、バウパルピットの前側の撤去などを古い友人に依頼。トラックで今津港に到着も個人的には懐かしい。最近ではバウスプリットの取り付けや、ファーリングコード0の追加などで楽しんでいます。この艇は広島のカーキャリアー(自動車運搬船)の船長さんがオークランドで購入し、ご自身が船長の船に積んで輸入されたようです。2代目のオーナーがJCI

検査を受ける際、不沈構造を勧められたので、バウとスターンの座席下空間はウレタンフォームが詰まっています。

キールラインに約450キロの浅い鉛のキールスタブが付いています。センターボード自体は30キロ程度の重さで復元力はそう大きくはありませんが、フリーはボードアップをしているとブローチングしませんので安心です。センターボーダーの意外な長所があります。セーリング写真がない事にびっくりしますが、今後どなたかに写して頂ければと希望しています。

キャビンは、24フィートのセンターボーダーとは思えない程、充実しています。4人の大人が宿泊可能で、トイレも独立しています。レイズドデッキデザインでキャビンボリュームが得られています。キャビン中心部の天井(デッキ)は30cmほど持ち上げられるので、そのエリアでは立つこともできます。センターボードケースが床中央にありますが、それ程邪魔にはなっていません。


この艇を選んだ理由はいくつかありますが、大好きなニューランドのヨットであること、センターボーダーであることでしょうか。クルージング先の砂浜に乗り上げてキャンプクルージングをしたかったのです。瀬戸内にはそんな場所がいっぱいあります。大きめのディンギーでやりたかったのですが、この艇だとビーチにテントを張る手間もかかりません。そんな目的はまだ実現していませんが、必ず実行します。


2021年末に、少し写真を写して貰えたので追加します。広島から西宮に開校して以来10年が経ちます。私の艇になってから加えた修理、艤装やセールなどをまとめておきます。

1、センターボードの新調、引き上げワイヤーをダイニーマロープに交換

2、バウスプリットの取付

3、船底にコパコートを塗装(現在はその上に国産船底塗料を上塗りしています。)

4、船内配線の整理とスイッチボード交換

5、バウスプリットの取付と、コード0およびファーリング装置の取付、ハリヤードを1/2に変更

6、セルフタックジブとメインセールの新調、ブームレイジーバッグ取付とセルフタック艤装

7、ブームキッカーの採用、バックステーをダイニーマロープ両舷引きに変更

8、メインセールスライダーを滑りやすいものに交換

9、ワンポンをシングルリーフラインシステムにアップグレード

10、船外機を4スト5馬力、船外機ブラケットを交換

11、キャビン床に家庭用ビニール床シート

その他、細々と変更や追加をしています。まだ試したいアイデアは色々ありますが、又その内に。