電動ウインチ

電動ウインチは35フィート以上のセールボートには大変便利な装備です。特に少人数で運用される艇の場合は1個装備するだけで帆走が楽しくなります。その一個は、メインハリヤードウインチを電動とするのです。35フィート辺りの艇からメインセールを揚げる労力は過大なものに感じ始めます。勿論ラフスライダーの改善や整備は電動ウインチに変えたとしても大切ですが、ファーリングジブだけを展開して帆走している大型艇をよく見かけられるでしょう。それではセーリングを十分に楽しむ事は出来ません。ジブシートウインチは、電動にしなくても、巻き取り作業の際に少しの時間、ラフィングして巻き易くする事で解決します。

将来ブームファーラーの装着を計画されているなら、まず電動

でのメインハリヤード操作をご検討下さい。

 

とはいえ、技術の進歩は恐ろしく、リューマーから正転と逆転が可能な電動セルフテーリングウインチが発表されています。

これを両舷に配置すると、左右のジブシートを各々の舷のセルフテーリングにセットし、電動でシートの出し入れが可能となってタッキングが完了するのです。あまりオーバーラップが大きいと(ジブシートが長いと)間に合わないかもしれませんが、、、。ビデオも出ていますので下のボタンでご覧下さい。

 確かに交換工事費用も含めると、安い艤装改善ではありませんが、高価な大型ヨットを十分に楽しむために必要な装備なら、メインセールを揚げずに妥協して帆走しているより意味があると思います。無い方がおかしいのかもしれません。

左:Lewmar EVO電動STウインチ

右:Selden E40i  電動STウインチ

 

マストで有名なSelden社は近年、艤装品の開発にも注力していますが。この度、電動ウインチの発売を開始致しましたE40iと言うモデルで最大の特長は、ドラム本体にモーターを組み込み、取り付け位置のデッキ下にモーターなどの出っ張りを排除している事です。また3スピードでの駆動が可能です。また42Vで運転させるため、モーターへの配線材も電気容量の小さいものが使用可能です。パワーサプライユニットを介して船内の12Vを42Vに昇圧する仕様です。

35から45フィート艇のメインハリヤードウインチとして使用可能で、アルミとステンレスのドラムが選択可能です。

 ただ、基本的には同社の電動ファーリングマストや電動ジブファーラーとのシンクロを想定しています。勿論単独での取り付けも問題ありませんが、ハンドルを使ってのマニュアル操作は出来ません。